※注意! 虫系の画像が含まれますので、苦手な方はご注意ください。
こんにちは、未だに平部員ではあるものの、後輩が入る事で自動的に地位があがり、なんだかうれしい飽きです。
日ごとに暑くなっていくこのごろ、奇忌怪会にも新たにホラーを求める人が増え、これからもっと活動が活発になっていくだろうことに、ときめきをおぼえずにいられません。
さて、そんなうきうきな5月からさかのぼる事2ヶ月、部員の私、土門、栗原はとある居酒屋にいました。
背後で追いコンとおぼしき宴会をひらく人たちを尻目に、ちんまりとカウンターへ座る私たちは、とある目的をもってそこにいました。
それはカエル・・・カエルの唐揚げです。 皆さんは一般にゲテモノと呼ばれる類いの食べ物を、なにかご存知ですか?
私が真っ先に思いつくものと言えば、その身近さからイナゴの佃煮でしょうか。昔は、親戚のおばあさんがつくってくれたそれを、ご飯のおかずにお茶請けにと、さくさく食べていました。
■これがイナゴの佃煮ですね、美味しそうです。
私の祖母いわく、作るのがうまい人のイナゴの佃煮は、イナゴがサクサクするのですが、下手な人がつくるイナゴの佃煮は、噛み締めたときにニュルっとするそうです。(祖母は、その経験のため、ずっとイナゴが食べられないのだそうです)
そんなイナゴは、海が遠い山間部で食されていたようです。貴重な栄養源の一つだったのでしょうかね。
他に虫系のゲテモノといえば、ざざ虫や蜂の子などが有名でしょうか…。ちなみにざざ虫はカワゲラ、トビゲラなどの水中に住む昆虫の幼虫で、佃煮などで食されます。
■それがこちら
おお……色は同じなのに、見覚えがないというだけでなぜかイナゴに比べ拒否感を覚えます。
蜂の子は読んで字のごとく、蜂の幼虫、炊き込みご飯や佃煮にして食べられています。
■それがこちら。
頑張ればいけそうなきがします。
そして今回食べたカエルですが、日本では昔からこのカエルという生き物を食用にしていたようで、有名なエピソードとして、日本最古のカレーのレシピにカエル肉が使用されていたというものがあります。
私が中学生の頃、カエルの解剖をしましたが、そのとき先生が言っていた、「持ってかえりたいやつは、持ってって良い。昔は持ってかえって家で食べるやつがいた」という言葉をよくおぼえています。
それだけ身近な食材だったのでしょう、自分が刃物で弄くり回したカエルを食べるというのは、あまり気が進みませんが…。
話を戻します。
なにゆえ私たちがカエルを食べる事になったか、それは栗原氏の情報によるものでした。
カエルの唐揚げを出す居酒屋がこの辺りにあるらしい、というたわいのない会話をしていたところ、ちょうどそのお店の看板を発見し、せっかくだからいってみよう、という流れになったのです。
という訳で、当初の予定であったキャンドルナイトイベントを終えた後に、居酒屋『にわとりのすけ』へ入店。
お店は地下にあり、近くの大学の追いコンかなにかが座敷でおこなわれていました。
私たちは、フィギュアの大量に並んだカウンターへと座り、すぐさまメニューを開いてカエルの文字を探しました。しかし、メニュー表にはどこにも、カエルの文字がありません。
そこで店員さんにたずねてみる事にしました。
腹ごなしもかねているため、最初にめいめい好きなものを注文します。私が頼んだのは、店名を冠した丼もので、ご飯の上に焼き鳥と卵の乗っかった、これでおいしくなかったら詐欺というかんじのメニューでした。
全員の注文がおわったところで、カエルについてたずねると、店員さんはくるっと振り向いて後ろにある壁を手でしめしました。
そこに書かれる
『カエルの唐揚げ 450円』の文字。
メニュー表をみながらさんざん、隠しメニューじゃないかとか言わないと出してくれない常連客用メニューなのかとか考えていましたが、ちょっと拍子抜けしました。後ろに普通に貼ってあったとは……。
ともかく、カエルも三人分頼みまして、どきどきしながら待つこと数十分。(途中で運ばれてきた丼ものは非常に美味でした)
私たちの前にカエルが運ばれてきました。
■どどん!
シルエットはまさにカエルです。頭、胴体と、長い脚。かかとの部分が曲がっているところなど、まるで今泳いでいるかのような躍動感です。
所々みえている骨や衣のおかげで、鳥の手羽みたいにみえないこともないですが、やっぱりカエルの形です……。
可食部分はこの膨らんだ脚の部分です。
おはしでは食べられませんので、手でもってぱくっと脚の部分にかじりつきました。
お味の方は……
とても美味しい! よく鶏肉ににていると評されるカエルですが、たしかにこのさっぱりした味は鶏肉ににていました。
ですが鶏肉よりも弾力があり、プリプリした食感です。ちょっと魚にも似た淡白さもありました。
食べるところは少なく、一口で一つの部位を食べきってしまいます。人でいうところの、太ももとふくらはぎの部分を食べて、あっというまにごちそうさま!
■これが食後の写真です。
骨格がよくわかりますね。胴体や頭の部分にかじりつく猛者はいなかったようです。
じっさい、胴体の方はどうなっていたんでしょうか。調理法などが気になるところです。
今回はホラースポットでもなく、オカルトな話でもなく、なぜかゲテモノ料理の話でしたが、いかがだったでしょうか。ゲテモノも、見た目のインパクトや拒否感、嫌悪感など、ある意味ホラーだと思うのです。
人の心の本能的なところをザワザワさせる、不快感や嫌悪感、それを追い求めるのもまた、ホラーを愛する(一部の)者の性なのでしょうね。
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