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奇忌怪会blog

東北芸術工科大学のホラー研究サークル(非公式)の「奇忌怪会」のブログです。 こちらではメンバーの雑記。ホラーゲームレビュー。取材のレビュー。などを更新していきます

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3月、カエル会の記録


※注意! 虫系の画像が含まれますので、苦手な方はご注意ください。







 こんにちは、未だに平部員ではあるものの、後輩が入る事で自動的に地位があがり、なんだかうれしい飽きです。
 日ごとに暑くなっていくこのごろ、奇忌怪会にも新たにホラーを求める人が増え、これからもっと活動が活発になっていくだろうことに、ときめきをおぼえずにいられません。

 さて、そんなうきうきな5月からさかのぼる事2ヶ月、部員の私、土門、栗原はとある居酒屋にいました。
 背後で追いコンとおぼしき宴会をひらく人たちを尻目に、ちんまりとカウンターへ座る私たちは、とある目的をもってそこにいました。

 それはカエル・・・カエルの唐揚げです。


 皆さんは一般にゲテモノと呼ばれる類いの食べ物を、なにかご存知ですか?
 私が真っ先に思いつくものと言えば、その身近さからイナゴの佃煮でしょうか。昔は、親戚のおばあさんがつくってくれたそれを、ご飯のおかずにお茶請けにと、さくさく食べていました。

 ■これがイナゴの佃煮ですね、美味しそうです。

 私の祖母いわく、作るのがうまい人のイナゴの佃煮は、イナゴがサクサクするのですが、下手な人がつくるイナゴの佃煮は、噛み締めたときにニュルっとするそうです。(祖母は、その経験のため、ずっとイナゴが食べられないのだそうです)
 そんなイナゴは、海が遠い山間部で食されていたようです。貴重な栄養源の一つだったのでしょうかね。

 他に虫系のゲテモノといえば、ざざ虫や蜂の子などが有名でしょうか…。ちなみにざざ虫はカワゲラ、トビゲラなどの水中に住む昆虫の幼虫で、佃煮などで食されます。

 ■それがこちら

 おお……色は同じなのに、見覚えがないというだけでなぜかイナゴに比べ拒否感を覚えます。

 蜂の子は読んで字のごとく、蜂の幼虫、炊き込みご飯や佃煮にして食べられています。

 ■それがこちら。

 頑張ればいけそうなきがします。

 そして今回食べたカエルですが、日本では昔からこのカエルという生き物を食用にしていたようで、有名なエピソードとして、日本最古のカレーのレシピにカエル肉が使用されていたというものがあります。
 私が中学生の頃、カエルの解剖をしましたが、そのとき先生が言っていた、「持ってかえりたいやつは、持ってって良い。昔は持ってかえって家で食べるやつがいた」という言葉をよくおぼえています。
 それだけ身近な食材だったのでしょう、自分が刃物で弄くり回したカエルを食べるというのは、あまり気が進みませんが…。


 話を戻します。
 なにゆえ私たちがカエルを食べる事になったか、それは栗原氏の情報によるものでした。
 カエルの唐揚げを出す居酒屋がこの辺りにあるらしい、というたわいのない会話をしていたところ、ちょうどそのお店の看板を発見し、せっかくだからいってみよう、という流れになったのです。

 という訳で、当初の予定であったキャンドルナイトイベントを終えた後に、居酒屋『にわとりのすけ』へ入店。
 お店は地下にあり、近くの大学の追いコンかなにかが座敷でおこなわれていました。

 私たちは、フィギュアの大量に並んだカウンターへと座り、すぐさまメニューを開いてカエルの文字を探しました。しかし、メニュー表にはどこにも、カエルの文字がありません。
 そこで店員さんにたずねてみる事にしました。

 腹ごなしもかねているため、最初にめいめい好きなものを注文します。私が頼んだのは、店名を冠した丼もので、ご飯の上に焼き鳥と卵の乗っかった、これでおいしくなかったら詐欺というかんじのメニューでした。
 全員の注文がおわったところで、カエルについてたずねると、店員さんはくるっと振り向いて後ろにある壁を手でしめしました。

 そこに書かれる『カエルの唐揚げ 450円』の文字。

 メニュー表をみながらさんざん、隠しメニューじゃないかとか言わないと出してくれない常連客用メニューなのかとか考えていましたが、ちょっと拍子抜けしました。後ろに普通に貼ってあったとは……。
 ともかく、カエルも三人分頼みまして、どきどきしながら待つこと数十分。(途中で運ばれてきた丼ものは非常に美味でした)
 私たちの前にカエルが運ばれてきました。

 ■どどん!

 シルエットはまさにカエルです。頭、胴体と、長い脚。かかとの部分が曲がっているところなど、まるで今泳いでいるかのような躍動感です。
 所々みえている骨や衣のおかげで、鳥の手羽みたいにみえないこともないですが、やっぱりカエルの形です……。

 可食部分はこの膨らんだ脚の部分です。
 おはしでは食べられませんので、手でもってぱくっと脚の部分にかじりつきました。

 お味の方は……    とても美味しい!
 よく鶏肉ににていると評されるカエルですが、たしかにこのさっぱりした味は鶏肉ににていました。
 ですが鶏肉よりも弾力があり、プリプリした食感です。ちょっと魚にも似た淡白さもありました。
 食べるところは少なく、一口で一つの部位を食べきってしまいます。人でいうところの、太ももとふくらはぎの部分を食べて、あっというまにごちそうさま!

 ■これが食後の写真です。

 骨格がよくわかりますね。胴体や頭の部分にかじりつく猛者はいなかったようです。
 じっさい、胴体の方はどうなっていたんでしょうか。調理法などが気になるところです。

 今回はホラースポットでもなく、オカルトな話でもなく、なぜかゲテモノ料理の話でしたが、いかがだったでしょうか。ゲテモノも、見た目のインパクトや拒否感、嫌悪感など、ある意味ホラーだと思うのです。
 人の心の本能的なところをザワザワさせる、不快感や嫌悪感、それを追い求めるのもまた、ホラーを愛する(一部の)者の性なのでしょうね。

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