どうも、こんにちはこんばんは。奇忌怪会入りたてほやほやのナミヘイです。こういった場で文章を書くのは初めてのことなので至らない所はあると思いますが、よろしくお願いします。
今回は、5月始めに行われた薬師祭りでのお化け屋敷を体験した時の話をまとめたいと思います。(かなーり遅れてしまいましたごめんなさい…)
きっかけは古関先輩の一言でした。
「お化け屋敷を見に行きませんか?……私は入りませんけど………」
なんでも聞いたところだと山形市では毎年、薬師祭りというのをやっているらしく、夜店には今では珍しいお化け屋敷が出るらしいですね。
先輩方と親睦を深めるためにもと思い私はすぐに参加する旨を伝えました。諏訪先輩が出してくれる車に乗って三人で薬師祭りへと向かいました。
■正午についてしまったためお化け屋敷はまだやっていなかった。
なのでおいしいワッフルを食べて一時撤退。夕方に再び突撃することに。
最近では夜店でお化け屋敷を出す所もかなり減ってきているようですね。皆さんは入った事がありますか?
私は幼いときに遊園地のアトラクションでサウンドホラーというものを体験した事があります。真っ暗な部屋の中でヘッドホンを装着し、ひたすら怪談話を聞かされるというものでした。音声にあわせて部屋が揺れたりするのでとても怖く大泣きした想い出があります。
それ以来その手のアトラクションには入った事がなかったので、少しだけ私も緊張していました……。
薬師祭りとは山形市の薬師町で開催される国分寺薬師堂の祭礼だそうで植木市などで有名なんだそうですが、私たちはそんなものには目もくれずに目的の夜店へと向かいました。
夜になり賑わう夜店。ふと隣を見ると古関先輩はずっと何かをつぶやいている。
「私は入りませんからね?怖いのは苦手なんですよ…」
人ごみのせいで何を言っているのかよく聞き取れなかったのでそのまま係員に三人分のお金を渡し、いよいよ中へと入りました!
■外から見たお化け屋敷。中からは子供たちの泣き叫ぶ声が聞こえていました…。
中に入ると暗幕で仕切られている曲がりくねった通路が続いていました。(内部の写真は撮っていません!すいません!)
ぱっと見た感じは何もない真っ暗な通路なんですが恐る恐る進んでいくと…
「キャーーッ!!」という悲鳴が後ろから響き、何事かと振り返るとどこから現れたのか、真っ黒なマントに髑髏のお面をつけた何者かが両手を揺らしながら先輩に近づいていました。あまりにいきなり現れたので思わず私もビクッとしてすくんでいると、しばらく奇妙な動きをしてどこかに姿を消してしまいました…。
そこからは先はまるで地獄絵図のようでした。
どこからともなく現れては消える謎の髑髏マントの集団。
「ごめんなさいごめんなさい!!」となにかにひたすら謝りながら走る先輩。
先輩のあまりの怖がり様がツボに入り、怖さと相まって大爆笑する後輩。
所々に飾ってある不気味なお面と常にかかっている不気味なBGM。
怖がる先輩をみてどん引きしている小学生………。
こうして10分ほど歩いて私たちはお化け屋敷を脱出しました。
私たちが今回入ったお化け屋敷は(悪気があって言う訳ではありませんが)非常にチープなものでした。思い返してもなぜあんなに怖かったのか分かりません…。
なのでなぜあんなに怖かったのかについて少し考えてみました。
いくらおどろおどろしくてもお化け屋敷は作られた空間なので本物のお化けが用意されている訳ではありません。しかし私たちはそれを理解していても、存在するはずのない怪物に恐れを抱き、声をあげて逃げます。
つまり「恐怖」とは理性をこえて私たちに影響を与えるのではないでしょうか。どんなに安い作りでもそこに何かがいる雰囲気さえ感じ取れば、人はそこに何かを見るのではないでしょうか…。
「異界はどこにもないが、どこにでもある。異界とは、それをリアリティとして感じ取っていた人にしか現れないのです。(異界研究者 小松和彦)」
中に入った人に、存在しない恐怖を見せるお化け屋敷とは人工の「異界」と呼ぶ事ができるのでは、と思いました。
[3回]
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